河内長野の保護樹木

kkouyamaki河内長野市に「保護樹木」と呼ばれる木がある。
これらの樹木は、河内長野市の「きれいなまちづくり」条例・第3節「みどり豊かなまちづくり」の趣旨に則り指定されたもので、その第28条(1)項に「保護樹」の規定がある。
「保護樹: 市民等に親しまれ、又は由緒由来がある樹木で、その自然環境を維持するために保護を必要とする樹木」と。
現在、保護樹木は、平成17年3月に指定された松ヶ丘中町のクスノキを第1号とし、千代田神社のクスノキ(第2号・同年同月指定)、長野神社のイチョウ(第3号・平成18年1月)、寺池公園のシダレヤナギ(第4号・平成18年9月)、松林寺のカイズカイブキ(第5号・平成20年3月指定)、油屋跡地のカイズカイブキ(第6号・平成21年3月指定)の6本である。
そして「きれいなまちづくり条例施行規則」第11条には、保護樹木の基準(三つ)を定めている。
bodaiju(1)GL1.5mで幹周囲1.5m以上あること。
(2)GL10m以上の高さがあること
(3)樹木の在る周辺の面積が500㎡以上あること。
さらに、健全で美観上優れていること、と謳っている。
長野神社の黄蝶(公孫樹)は、幹周囲が3.9mあり、保護樹木に指定されているが、盛松寺や延命寺の黄蝶は、幹囲りが、2.45mあるが指定されていないし、千早の松明屋近くにもあったと記憶しているが、未指定である。
また流谷八幡神社の勧請杉やクスノキは、半端じゃない大木であるが、いずれも市の保護樹木ではない。さらに松林寺や延命寺の境内で5月末頃、心地より芳香を放っている菩提樹や、松林寺の梛(ナギ)や高野槇も指定されていない。
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未指定の黄蝶(公孫樹)などの樹木は、いずれも保護樹木の指定条件を満たしていると考えられるが、指定されていないのは、所有者がその指定を希望されていないからであろうか。

なお、流谷八幡神社の黄蝶(公孫樹)や吉年邸のクスノキ、あるいは長野神社の榧(カヤ)の木や滝畑・左近邸の桑の木、さらに金剛寺の杉の木や延命寺の夕照のもみじなどは、市の保護樹木ではないが、大阪府や河内長野市の天然記念物に指定されている。

市内の寺社において、流谷八幡神社を初め、長野神社には多くの樹木が見られるが、烏帽子形八幡神社や住吉神社、あるいは加賀田神社や西代神社、そしてまた高向神社には、大木はないし、花樹(かじゅ)もない。
花樹は、やはり寺院に多いようである。

西風狂散人(かわちのふうきょうさんじん)