奥河内では、酒肉、山門より入れ !!??

「酒肉、山門に入るを許さず」と厳しい戒めを掲げている市内の寺院は、松林寺と地蔵寺(清水)と延命寺の三ヶ寺である。松林寺では「不許酒肉五辛入界内」と、また地蔵寺と延命寺では「不許葷辛酒肉入于界内」と門前の碑に刻んでいる。
結界石碑その一方で、観心寺や金剛寺のように僧坊酒を製造・販売していた寺院もある。しかも僧家では、お酒を「般若湯(はんにゃとう)」と称し、製造こそしていないが、愛飲していた。
それならば、延命寺の戒めに句読点を打って、その内容を変更した方が良い。
「不許葷辛、酒肉入于界内」(葷辛は、許さず、酒肉は于界内に入れ!!)と。
外国でも、ある裁判の判決記録では「Pardon NO.Exile to island(許さん、島流しにせよ)」と有罪の判決であったが、「Pardon.NO Exile to island (許す、島に送るな)」と「.」を打つ場所を変更して無罪にしてしまったと聞く。
このように「.」を入れたことにする、あるいはそのように解読するのは、戒律の厳しさを逃れるための寺院のささやかな知恵になるかもしれない。なお、三ヶ寺がそのように勝手な、しかも自らに都合よく解釈したかどうかは、小生も聞き及んでいないが・・・。
(H25・4・29 散策)
(杉岡清和)