河内長野の鬼門 

二月は、鬼の季節である。
その鬼と密接に関係するものに、鬼門(きもん)と呼ばれる方位がある。
鬼門とは、陰陽道(おんみょうどう)では、邪悪な鬼が出入りし、万事に忌み嫌われる方角のことを言い、丑寅(うしとら)の方位、東北を指している。
また鬼門の反対の未申(ひつじさる)の方角・南西も裏鬼門(うらきもん)と呼ばれ、この方角も忌み嫌われている。
そこで鬼門の方角に神仏や猿の像を祀ったり、桃の木を植えたり、あるいは建物では隅欠(すみおどし)をして災難を除けるようにしている。
これが「鬼門除け(きもんよけ)」である。
平安京の都市計画では、御所の鬼門の方角に比叡山延暦寺が、また裏鬼門には、石清水八幡宮が、そして江戸の町では、江戸城の鬼門の方角に東叡山寛永寺を、裏鬼門の方角に三縁山増上寺が建立されている。
河内長野市では、烏帽子形城の鬼門に長野神社が、そしてその裏鬼門に高向神社が位置し、また市庁舎は、鬼門の千代田神社と裏鬼門の金剛寺に守られるように建てられている。そしてその千代田神社の東北面の築地塀は、緩やかな曲線を描いており、鬼門除けと考えられる。
さらに鬼門と言う言葉は、その方角に行くと悪いことに出会うとか、あるいは良くないことが起こりそうな気配や苦手な事柄、そして人物などにも当てはめて使われている。
当然のことながら、アナタにとって鬼門と考えられるようなことは、ないと思いますが・・・。                                                                                                                 
             奥河内の閑適庵隠居      横山 豊