奥河内 長野のだんじり祭り

秋になると2012だんじり祭り多くの神社で氏子によるだんじりの曳行が行われる。
神輿(みこし)やだんじりは、氏神の神霊の乗り物で、氏子はそれらに神霊を乗せて自分たちの住む地域を曳行し、神霊の祝福を受けた。そしてこの神霊がやって来るのを住民たちは皆で迎え待った。祭りとは、神を「待ち合う」と言う意味である。
氏神さまは、地域の住民を守ってくれるが、ほっておくとその威力が段々弱まってくるので、その威力を増すために神霊の乗った神輿やだんじりを威勢良く振り動かした。「神輿振り(みこしぶり)」である。
神を奮い立たせるため振り動かした。そうすると神はその威光を増し、さらに強い神霊となっていくのである。
河内長野市内の神社では、千代田に7台、長野に3台、西代に5台、高向に3台、烏帽子形八幡に3台、赤坂上之山に3台と全部で24台のだんじりが、それぞれ順番を決めてこの六社に宮入りしている。
だんじり祭りは、その曳行に多くの人を集め観光化すると共に、ブン回しなど各地区のパフォーマンスも披露され、だんじりショーとなっている。しかし現在のだんじり祭りに落ち着くまで何度も何度も変更され、今のような姿の祭りになっていったと推察され、最初から今見るような形の祭りであったわけではない。だんじり祭りが観光化しショー化しても、それは時代の大きな流れと言うべきものではないだろうか。
なお、河内長野のだんじりのリズムは、楠公の陣太鼓のリズムが受け継がれたものであるが、最近は村上水軍のリズムを継承する岸和田のリズムも聞かれるようになった。
当地は河内の国。楠公の陣太鼓のリズムが受け継がれてこそ意味があると考えるが、いかがであろうか。

2012だんじり祭り 2012だんじり祭り

(永峯藤太)